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アフターコロナで変わる外食業界、ニューノーマルに向けた対応策とは?②

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デリバリー

コロナ禍による「不要不急」の外出自粛は、私たちの生活スタイルを変えてしまいました。新型コロナウイルスのパンデミックという未曾有の出来事に対して、外食業界はどう対応したのか。アフターコロナ、ニューノーマル時代の外食業界を展望するシリーズの2回目。今回は、外食業界のコロナ禍対策をお伝えします。


外食業界はコロナ禍をどう乗り越えたのか

「3密」を避ける。休日は、「ステイホーム」。「不要不急」の外出は自粛。そんな呼びかけが飛びかったのが、コロナ禍の3年間でした。これまでになかった「新しい常態=ニューノーマル」に外食業界はどう対応したのか…振り返ってみます。


感染防止対策の強化

感染防止対策の強化は、外食業界にとって最も強化すべき課題でした。店内入口に設置された、非接触の「体温測定器」や「アルコール消毒機」が当たり前の光景になりました。店内を見渡すと、テーブルのレイアウトを変更したり、座席数を減らすことで「密」にならないための配慮が。さらに、テーブルの上にはパーテーションが置かれ、会計の際もレジ周りに仕切りを設けるなど、外食業界全体で「感染防止対策強化」に向けた動きが加速したのです。


「非接触」対応の増加

本来「接客」や「会話」というのは、外で食事をする楽しみのひとつです。新型コロナウイルスのパンデミックは、この楽しみさえも変えてしまいます。キーワードは「非接触」。お客と、できるだけ接触を避けるための対策がとられます。


ここで強かったのが、従来から非接触のオーダーシステムを採っていた「回転寿司チェーン」です。非接触が常態=ニューノーマルとなったコロナ禍にフィットし、堅調な売上を維持します。非接触オーダーシステムは、その後様々な業態の飲食店に浸透していきます。その他、「セルフレジ・配膳ロボット・モバイルオーダー・商品受取ロッカー」など、各業態が工夫を重ね非接触への対応を進めていきました。


そのような中、お客にメニュー番号を注文用紙に手書きしてもらう形を採った「サイゼリア」の戦略は注目を浴びます。非接触と業務の効率化を、「アナログ」で実現した好例といえるでしょう。


テイクアウト・デリバリーのへの対応

コロナ禍が変えた外食のスタイルで、最も注目を浴びたのは「テイクアウト・デリバリー」の常態化でしょう。大手チェーンから個人店舗、喫茶店や居酒屋まで、業態を問わずニューノーマルな世の中で当たり前のサービスになっています。


ただし、ここでは明暗を分けた部分がありました。元々テイクアウトに対応していた「マクドナルド」「モスバーガー」「KFC」といった、洋食ファーストフードが好調であったのに対して、メニュー構成とテイクアウトの親和性に難があるファミリーレストラン、そして酒類への依存度が高い居酒屋は苦戦を強いられます。このような背景もあり、テイクアウトだけでなくデリバリーにも対応するという動きが広がっていったのです。


見てきたように、新型コロナウイルスのパンデミックが生んだニューノーマルな社会変化は、外食業界の「在り方」そのものを考えさせる契機になりました。では、アフターコロナに向けて外食業界はどう変わっていくのか。最終回の次回、お伝えします。