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サービス業の顧客体験(CX)とは?エグゼクティブが知っておくべき重要性と事例
- 流通・小売・外食・サービス産業の最新動向
「モノ消費からコト消費へ」「所有からシェアへ」、消費行動が変化する中で、モノやサービスに対する差別化が今まで以上に重要な時代となっています。
このような時代にあって、サービスの提供サイドと顧客との関係性を深める「顧客体験(CX)」が注目されています。
今回は、サービス業に転職を目指すエグゼクティブが知っておくべき顧客体験(CX)の意味と重要を事例と共に解説します。
顧客体験(CX)とは何か?
顧客体験(CX)とは何か。ここでは、その意味を解説します。
顧客体験(CX:Customer experience)
顧客体験(CX)とは、顧客がモノやサービスを認知し購入するまでのプロセスから得られる「様々な体験」のこと。
言い換えれば、企業と顧客の接点(実店舗・Webサイト・SNS・アプリなど)における「経験」のこと。「経験」とは、次のようなものです。
・「視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚」を通して得られる経験
・感情が刺激される経験
・創造性や知的欲求を満たす経験
・行動を通して得られる経験
・グループや文化への関わりから得られる経験
顧客の物質的なニーズを満たすだけでは、モノやサービスの差別化が難しく購入につながり難くなっています。
今後は、モノやサービスの認知から購入までのプロセスで得られる「経験」をデザインし、顧客の心理的満足感を高める取り組みが不可欠です。
この「経験」が顧客体験(CX)であり、顧客体験(CX)を向上させることが差別化やブランド価値を高める重要なポイントとなっているのです。
サービス業における顧客体験(CX)の重要性
それでは、サービス業における顧客体験(CX)の重要性を考えてみましょう。
サービス業において顧客体験(CX)が重要とされる背景には、次の3つの変化があります。
① 顧客との接点の多様化
② モノやサービスのコモディティ化
③ 進むDX
それぞれ詳しく解説します。
顧客との接点の多様化
インターネットやスマートフォンの普及によって、顧客との「接点=接触ポイント」が多様化しています。
誰もが、「いつでも」「どこでも」「簡単に」情報を手に入れることができる時代です。
店舗が顧客との主な接点だった頃とは違い、WebサイトやEC、SNSやアプリなど、新しい接点が増え、顧客の属性や位置情報といったデータをマーケティングに活用する必要性が高まっています。
モノやサービスのコモディティ化
コモディティ化とは、価値の高かったモノやサービスも、競争が激化することによって一般的な価値となってしまうこと。
競争が激しい時代にあって、モノやサービスのコモディティ化が進んでいます。企業としては、どうコモディティ化を防いでいくのかが重要な課題です。
その施策として、顧客体験(CX)を向上させる取り組みが注目されています。
進むDX
様々な業種でDXが進んでいます。特にサービス業は慢性的な人手不足もあり、労働生産性の改善が期待できるDXの活用は不可欠となっています。
人手不足の中で、どのようにブランド価値を高めていくのか。
DXで多様化する顧客との接点をデザインし、顧客体験(CX)の向上に活かしていくことが求められているのです。
顧客体験(CX)を向上させる方法
では、どうすれば顧客体験(CX)を向上させることができるのでしょうか。ここでは、その方法を解説します。
顧客目線を徹底する
顧客のニーズに対して、どのような体験を提供するのか。顧客目線で考えることが重要です。
オムニチャンネル化する
オムニチャンネルとは、顧客との接点を限定せず、実店舗やオンライン、SNSやアプリを連携させるアプローチのこと。
顧客との接点の多様化に対応する必須の取り組みです。
パーソナライゼーションを進める
パーソナライゼーションとは、顧客一人ひとりの属性、購入履歴、ライフスタイルといったデータに合わせて、モノやサービスを提案する手法です。
顧客満足度の向上やニーズの掘り起こしに役立ちます。
チャットボットを導入する
チャットボットとは、AIを活用した自動会話プログラムのとこです。
実店舗での接客と同じような対応を提供できるため、モノやサービスに対する顧客の疑問にスピーディーに対応し、購入の検討につなげることができます。
このような施策を行うことで、顧客体験(CX)を向上させることができます。
ただし、企業ごとに自社が抱える課題を明確にしておくことが前提です。
顧客体験(CX)向上の成功事例
では、顧客体験(CX)向上の成功事例を紹介します。
ニトリ
ニトリは、「バーチャルショールーム」を通販サイトに公開することで、顧客体験(CX)の向上に努めています。
「ニトリ目黒通り店」の4階家具フロアを模した「バーチャルショールーム」は、自由な空間移動が可能。
商品の「丸いピン」をクリックすればネット上での購入が可能です。実店舗、オンライン空間を意識することのない「シームレスな買い物体験」が好評です。
ガリバー
中古車販売サービスのガリバーは、Webサイトに「チャットボット」を導入することで顧客満足度を高めることに成功しています。
多くの顧客は、中古車を購入するにあたりネットでチェックすることに注目。
自社のWebサイトに「チャットボット」を設置することで、実店舗と変わらない情報提供ができる環境を実現しています。
その結果、顧客体験(CX)の向上と共に利益も10%アップしています。
サービス業界の動きを知り転職を有利に進める!
サービス業の顧客体験(CX)について解説してきました。顧客体験(CX)を向上させることは、サービス業にとって必要不可欠な取り組みとなっています。
今サービス業では、顧客体験(CX)に対するノウハウを持つ「エグゼクティブ」人材が求められているのです。
サービス業界に転職を目指す方は、このような動きを理解した活動が重要になります。
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