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管理職での転職を成功させるポイント~役割やスキル、面接対策を解説【前編】

  • 転職でキャリアアップ
40代男性

管理職の転職は、難しいと言われています。では、どうすれば転職を成功させることができるのでしょうか。今回から2回にわたり、これからの管理職に求められる役割やスキルを紹介しながら、転職を成功させるポイントを解説します。


管理職の転職は難しい!その理由を解説

管理職の転職が、難しいと言われるのはなぜでしょうか。ここでは、その理由を解説します。


求人が少ない

管理職の求人は、少ないのが現実です。管理職は、組織の中で選ばれた人材が就くポジション。他のポジションに比べると、求人が少なくなります。


そもそも管理職は、社内から抜擢するのが一般的。社外から人材を募集する場合でも、非公開求人として扱われることが多く、求人を見つけにくいのが実情です。


条件が合わない

管理職は、相応の条件で勤務しています。転職したからといって、今の条件以上になるとは限りません。転職したくても条件が合わないため、転職を諦めるケースもあるでしょう。また、残業代がなくなり、年収が下がってしまうケースがあることも管理職の転職を難しくしています。


選考が厳しい

管理職には、待遇に見合うだけの成果が求められます。採用選考が厳しくなるのも当然です。管理職は、求人が少ない上に、求人が見つかっても選考が厳しいため「転職が難しい!」となってしまいます。


役割がマッチしにくい

ひと口に管理職といっても、その役割は様々です。プレイングマネージャーとしての役割を求める企業もあれば、人材管理を求める企業もあるでしょう。管理職の役割は、業界ごとに異なります。役割がマッチしにくいことも、管理職の転職が難しい理由です。


実績を可視化しにくい

管理職は、マネジメントを中心に、「人材育成や指導・他部署との折衝・外部との交渉・経営層への報告・上層部との橋渡し」といった様々な業務を担います。こういった業務は、実績を数値として可視化しにくいのも事実。これが、管理職の転職を難しくしています。


管理職の転職事情

これまで述べた通り、管理職の転職には独特の難しさがあります。ただ、人材の流動性が高まる中で管理職を採用する動きもでてきています。ここでは、その動きを紹介します。


1.管理職が退職したため後任管理職を採用する

2.成長企業が人材育成担当の管理職を採用する

3.新設した部門の管理職を採用する

4.管理職が育っていない中小企業が外部人材として採用する


現在この4つが、管理職を採用する代表的なケースとなっています。


管理職に求められる役割や必要なスキル

これまで管理職には、「マネジメント・人材育成・リーダーシップ・コミュニケーション・課題解決」といった役割やスキルが求められてきました。ここでは、これからの時代の管理職として求められる役割や必要なスキルを見ていきます。


パーパスの浸透を図る

企業にとって理念やビジョンは大切ですが、それと共に「パーパス」が重要になっています。パーパスとは、企業の「存在意義・社会的価値」を表す言葉です。


それぞれの企業は、「会社の達成目標」や「会社が存在する意味」を明確にし、それを果たすことが求められています。管理職は、このパーパスの浸透を図ることが重要な役割になっています。


部下のモチベーション管理

少子高齢化の中で、人材獲得競争が激しくなっています。優秀な人材を獲得し、どう定着させていくのかは企業にとって大きな課題です。


人材の定着を図るには、従業員のモチベーションを管理し働く満足度を高めていく必要があります。部下のモチベーション管理は、新しい時代の管理職にとっての大きな役割といえます。


コーチングスキル

部下とコミュニケーションを重ねながら、目標を達成するための意識づけを行うのがコーチングです。具体的には、「部下の話を傾聴できる、部下に主体的な行動を促すことができる、課題を発見し解決することができる」などです。どれをとっても、これからの時代には不可欠。管理職に求められるスキルといえるでしょう。


コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは、問題の本質を見極め、その時々の最適解を出していくスキルのこと。概念化能力とも呼ばれています。ロジカルシンキングやクリティカルシンキングは、コンセプチュアルスキルを構成する重要な要素です。


不確実かつ複雑化する時代にあって、物事を概念化して考えるコンセプチュアルスキルは、これからの時代の管理職にとって必須のスキルといえます。


エモーショナルインテリジェンス

エモーショナルインテリジェンス(EI)とは、自らの感情をコントロールし、他者の感情を慮ることができるスキルのことです。日本では、「心の知能指数(EQ)」とも言われます。


エモーショナルインテリジェンスが高ければ、部下に寄り添いつつ良好な関係性を築くことができるでしょう。多様化する時代の関係構築の在り方として、管理職に求められる重要なスキルといえます。


管理職の転職に必要な「アンラーニング」とは?

アンラーニング(Unlearning)とは「学習棄却」と訳され、これまでの知識やスキル、価値観を一回捨てて、新しい学びを得ること意味します。


アンラーニングが注目されるのは、私たちを取り巻く環境が複雑化し、曖昧になっているからに他なりません。ここに対応するには、これまでの知識やスキル、価値観を一回捨てて、自らを変革する必要があります。


転職は、新しい環境への異動です。それには、スキルフィット(スキルや能力とのマッチング)とカルチャーフィット(企業の文化や価値観とのマッチング)が重要。それと共に、アンラーニングを意識し自らを前向きに変えていくことが求められています。


管理職は、培ってきた知識やスキルも多く、自らの価値観に対する拘りも強いものです。しかし、アンラーニングを行うことは、複雑かつ曖昧な環境に対応するために、そして将来に向けて新たな学びを得るために必要不可欠な取り組みといえるでしょう。


管理職での転職を成功させるポイントは後編に続きます。後編では、面接対策や転職の注意点を解説します。