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サービス業におけるイノベーションのポイントとは?リーダーシップの重要性
- 流通・小売・外食・サービス産業の最新動向
「イノベーションが最重要課題」、そう言われて随分時間が経ったように思います。一方で、「日本ではイノベーションが起き難い」という声があるのも事実です。
ただ今の日本において、イノベーションの必要性に異を唱える人はいないでしょう。
それはサービス業でも同じ。今サービス業では、イノベーションが最重要課題になっているのです。
今回はその背景を考察しつつ、サービス業におけるイノベーションのポイント、そしてリーダーシップの重要性について解説します。
サービス業におけるイノベーションとは
「技術革新」と訳される「イノベーション」ですが、ここでは、「イノベーションとは何か」について改めて考えてみましょう。
イノベーション(innovation)とは
「モノ」や「サービス」、「組織の在り方」や「仕事の流れ」において、独自の技術やビジネスモデルを取り入れ新たな価値を創出し、社会変革や人々の行動変容を起こすこと。
イノベーションとは、何も技術の革新に限ったことではありません。そして、全く新しい価値の創出だけを指すものでもありません。
提供する価値を最大化するため既存の技術とアイデアを組み合わせ、仕事の仕組みや生産方法を変え、モノやサービスに新たな価値を吹き込むことを表しています。何も「0→1」が全てではないのです。
必要なモノは行き渡り、「モノが売れなくなった」「モノ消費からコト消費へ」といわれて久しい昨今。
イノベーションはその必要性を増すばかりです。当然、サービス業でもイノベーションが必要とされています。
次項では、サービス業でイノベーションが必要とされる背景を課題と共に解説します。
イノベーションが必要とされる背景~サービス業の課題
まず、サービス業が抱える課題を考えてみましょう。それは次のような問題を解消することに他なりません。
・慢性的ともいえる「人手不足」
・深夜勤務や不規則なシフトによる「労働時間の長さ」
・自動化の難しさがまねく「仕事量の多さ」
生産年齢人口の減少は今後も続く可能性が高いでしょう(2025年以降、加速するという報告もあります)。人手不足対策は待ったなしです。
また生活様式が変化し、モノやサービスを求める人の行動は不規則になっています。ますます不規則化する人の行動に対応しながら、労働時間を減らすことが求められています。
さらに全てを自動化することが難しいサービス業にあって、一人あたりの仕事量をどのように削減していくのかも大きな課題です。
サービス業にイノベーションが必要とされる背景には、このような理由があります。
では、サービス業が取り組むべきイノベーションとはどのようなものなのか。次項で詳しく解説します。
サービス業が取り組むべきイノベーションのポイントとは
サービス業が取り組むべきイノベーションのポイントを、事例を交えながら解説しましょう。
サービス業が取り組むべきイノベーション「2つのポイント」
・DX(デジタルトランスフォーメーション)
・高付加価値化
それぞれ詳しく解説します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)
日本はOECD加盟諸国の中でも労働生産性が低いとされています。
特にサービス業は「GDPと雇用の約7 割」を占めながら、その労働生産性はアメリカの約半分という衝撃的な報告があるくらいです(2018年、日本生産性本部発表)。
今こそ、労働生産性の向上に向けDXを導入すべきでしょう。
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し業務を自動化する
・AI需要予測で店舗運営を効率化する
・サプライチェーンマネジメントで製品の供給プロセスを最適化する
デジタル技術を活用したDXへの取り組みは、イノベーションのポイントです。大手コンビニチェーンでは、食品廃棄ロスを削減するためAI需要予測を導入。
サプライチェーンマネジメントの最適化にも役立っています。
高付加価値化
高付加価値の商品やサービスで差別化し、ブランド力を高めることもイノベーションのポイントです。具体的には、次のような取り組みです。
・顧客体験(CX:Customer experience)を向上させる
・オムニチャンネルを進める
顧客体験とは、お客が商品やサービスに接する、あるいは購入する際に得られる価値や満足感のことです。
顧客体験を向上させるには金額だけではなく、お客の「様々な感情」にアプローチする必要があります。
オムニチャンネル(お客との接点を限定せず、オンラインや実店舗を連携させる販売アプローチ)の推進は、ひとつの有効な方法でしょう。
店舗に加えてECやWebサイト、そしてSNSといった販売チェンネルをアプリ上で連携させる動きはその典型といえます。
チームを牽引するリーダーが求められている
様々な課題を抱えるサービス業にとって、イノベーションが必須であるとわかりました。
ただし、イノベーションは一人で実現できるものではありません。多様な価値観を持つ人材が集う「チーム」「チームワーク」があってこそ、イノベーションを成し遂げられるのです。
その鍵となるのが「リーダー」の存在です。「ビジョンを描き」、チームの「メンバーを巻き込み」、そして「同じ方向に引っ張る」リーダーの「リーダーシップ」が求められているのです。
今サービス業では、チームをまとめた経験をもつ人材、またプロジェクトを成功させた実績を持つ人材が求められています。
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