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管理職の喜びと苦悩!①「管理職で燃え尽きた?」

  • ミドルの転職

今回から3回にわたり、「管理職の喜びと苦悩」について深掘りします。第1回は、管理職の「燃え尽き症候群」を考察。燃え尽き症候群とは、どのような症状なのか。何が原因で起こり、どう対処すればよいのか。具体例をあげながら、詳しく解説します。


管理職の「燃え尽き症候群」とは?

では、管理職の「燃え尽き症候群」について解説します。燃え尽き症候群とは、一般的に次のような状態を指します。


【燃え尽き症候群】

仕事における、慢性的なストレスや疲労が原因となって起こる「身体的・感情的・認知的」症状。「バーンアウト(燃え尽きた状態)」とも呼ばれ、突然、仕事に対する「やる気」や「自信」を失ってしまう。


一般社員と違い、管理職は多くの役割と責任を背負っています。そのような毎日の中で、心身に大きなプレッシャーがかかり、燃え尽き症候群になってしまいます。その根本にあるのは、「慢性的なストレスと疲労」です。具体的な症状を紹介しましょう。


【燃え尽き症候群の具体的な症状】

・いつも疲労感を抱えている

・興味や関心が低下する

・意思決定が困難になる

・関係性の維持が難しくなる


大きな疲労感は、仕事に対する興味や関心を低下させるばかりではなく、意思決定を困難にします。さらに、メンバーとのコミュニケーションも難しくなり、関係性を維持することさえ難しくなってしまうのです。


管理職が燃え尽きる原因

では、なぜ燃え尽き症候群になってしまうのでしょうか?ここでは、管理職が燃え尽きる原因を考察します。


【管理職が燃え尽きる原因】

・責任とプレッシャー

・業務量の多さ

・マネジメントが機能しない

・部下のパフォーマンスが上がらない

・経営層と部下の板挟み


ひとつずつ解説します。


責任とプレッシャー

管理職には、多くの役割があります。様々な役割を果たし、成果を出していくには、日々何らかの決断を下すことになります。その責任とプレッシャーは、決して小さくはないでしょう。こういった日々が続くことによって、ストレスと疲労が蓄積し燃え尽き症候群になってしまいます。


業務量の多さ

業務量の多さも、燃え尽きを招きます。役割と共に、業務量が多いのも管理職の特徴です。業務量の多さが長時間労働につながり、ストレスと疲労が拡大。燃え尽きてしまうのです。


マネジメントが機能しない

自身が行うマネジメントが機能しないことも、燃え尽きる原因です。「ヒト・モノ・カネ・情報」といったリソースのマネジメントは、管理職の大きな役割です。このマネジメントを思うようにできないことが重いストレスとなり、燃え尽き症候群になってしまいます。


部下のパフォーマンスが上がらない

マネジメントがうまく機能しなければ、部下のパフォーマンスは上がりません。また、教育も管理職の大きな仕事です。部下の教育がうまく進まず、パフォーマンスが上がらないとなれば、ストレスや疲労が蓄積され燃え尽き症候群につながってしまいます。


経営層と部下の板挟み

管理職は、経営層と部下の板挟みになることが多くなります。これも、燃え尽きる原因でしょう。経営層の要求は重要です。しかし、部下の意見を無視することはできません。このジレンマをうまく処理できず、間に立って疲弊し燃え尽きてしまうのです。


管理職の「燃え尽き症候群」対策

管理職は、燃え尽き症候群にどう向き合っていけば良いのでしょうか?ここでは、その対策を解説します。


【管理職の燃え尽き症候群対策】

・労働環境を改善する

・組織文化を見直す

・健康経営を推進する

・相談窓口を活用する


詳しく見ていきましょう。


労働環境を改善する

燃え尽き症候群に対処するには、その根本にある「ストレスと疲労」を軽減する必要があります。労働環境を見直し、問題部分の改善を図りましょう。役割を減らしたり、業務をシェアしたり。部下に裁量権を与え、意思決定の機会を減らすことも重要なポイントです。


組織文化を見直す

燃え尽き症候群に、組織文化が関係しているケースは多くあります。自社独特の組織文化には、気づきにくいものです。責任やプレッシャーを抱え込んでしまうのは、周囲に相談しにくい組織文化が関係しているのかもしれません。自社の組織文化を俯瞰し、改善する必要性を感じたら、経営層に訴える勇気が求められます。


健康経営を推進する

健康経営とは、従業員の健康管理を優先的に考え、経営戦略として実行していくことです。メンタルヘルスケアのサポートやストレスマネジメントの実践、ワークライフバランスを重視するのも健康経営には不可欠でしょう。健康経営の推進を、経営層と共に考えることは管理職自身の燃え尽き防止につながります。


相談窓口を活用する

相談窓口を活用することは、燃え尽き症候群の対策として有効です。「身体・感情・認知」に不調を感じても誰かに相談しなければ、症状は進む一方です。早い段階で相談し、不調の気づきにつなげます。社内に相談窓口がない場合は、社外相談窓口の支援を受けましょう。


燃え尽き症候群は「予防」を意識する!

最後に、最も意識すべきポイントを紹介します。それは、燃え尽き症候群は「予防」を意識するということです。燃え尽き症候群は、なった後に対処するより未然に防ぐ方がずっと簡単です。予防を徹底するには、やはり健康経営に取り組むことでしょう。


同時に、「セルフケア」に対する意識を高めます。セルフケアとは、自身が抱えるストレスや疲労に自分で気づき、自ら対処していくことです。そのためには、ストレスや疲労に関する知識を深める必要があります。これは、管理職の燃え尽き症候群対策としてだけではなく、組織課題として取り組むべき施策であり、それを推進するのは管理職の役割といえるでしょう。


今回は、管理職の燃え尽き症候群について、その原因と対策を解説しました。第2回は、「管理職のホンネ」に迫ります。